アメリカでは亜鉛が効果的という報告も。上手にとって、網膜を守ろう。

亜鉛には体の抗酸化作用を高める働きがある

 加齢黄斑変性症のある人は、活性酸素から細胞を守ることが大切です。そのために抗酸化ビタミンとあわせてぜひとりたいのが、亜鉛です。

 人の身体にはもともと、活性酸素を除去する働きをもつSOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)という酵素があります。亜鉛はその構成成分なのです。

 アメリカの疫学調査では、亜鉛と抗酸化ビタミンを一緒にとったところ、加齢黄斑変性症の前駆病変からの発症率を抑えられたことが明らかになっています。前駆病変では、タンパク質が酸化してドルーゼンという老廃物になることがわかっていて、このタンパク質の酸化を抑制することで発症率の低下につながったのではと考えられています

亜鉛は、加齢黄斑変性症を予防、改善する

亜鉛は、タンパク質の合成や、骨を作るのに大切な必須ミネラル。加齢黄斑変性症の患者さんには、これが少ないことがわかっている。

加齢黄斑変性症の患者さんは、血中の亜鉛濃度が低い。

牡蠣や牛肉などに多く含まれている

 亜鉛は、牡蠣やたらばがに、ずわいがに、うなぎのかば焼き、牛肉、豚レバーなどに多く含まれています。

 栄養バランスのとれた食事をしていれば特に不足する心配はありませんが、加工食品を多くとる人は不足しやすいので注意しましょう。

 また、お酒を飲みすぎると、アルコールによって、亜鉛の排出量が増えることがわかっています。飲酒は適量を守るのが基本ですが、お酒をよく飲む人は亜鉛不足にならないように特に注意してください。

 食事から十分な量がとれないときは、サプリメントを利用するとよいでしょう。ただし、とりすぎると毒性があるため、摂取量の上限を厳守することが大切です。

亜鉛を上手にとるには

亜鉛の必要摂取量

  • 男性  9~10mg
  • 女性  7~8mg

亜鉛と一緒にとりたい成分

  • β力ロテン
  • ビタミンE
  • ビタミンC

抗酸化ビタミンと亜鉛を一緒にとることで、加齢黄斑変性症を予防できる。

亜鉛の効能を減らすもの

  • アルコールのとりすぎ
    体内のアルコールを分解する際に、亜鉛が使われてしまう。
  • 激しい運動
    激しい運動や労働は、亜鉛不足をまねく。
  • 亜鉛をもっとも多くとれる食品
    牡蠣  1.98mg/1個15g

牡蠣には亜鉛が多く含まれる。旬の時期には、積極的にとりたい。油漬けの缶詰だと、生牡蠣よりもさらに亜鉛を多くとれる。

食品を、亜鉛を多く含むものにかえる。また、効率よく摂取するために、亜鉛と一緒にとる食品も、その成分を気にして選ぶ

『目で見る力ロリー辞典」(学研パブリッシング)、『日本食品標準成分表2010』、『日本人の食品摂取基準2010年版』を参考

参考資料「目の病気」